副題:筆記合格者も、不合格者も、次の一手で来年が変わる
プロローグ:合格発表の日、二つの手紙が届いた
~坂戸市ベイカー街221B。
11月4日。東京の空には、さわやかに晴れ上がっていた。
暖炉の前には、技術士二次試験の合格発表を確認した二人の技術者から届いた手紙が置かれている。
ワトソン博士は、一通目を読みながら笑顔を見せた。しかし、二通目を読み終えると、その表情は曇った~
ワトソン博士
「ホームズ、今日は技術士二次試験の筆記試験合格発表の日だ。二人の技術者から手紙が届いている。一人は合格した。もう一人は残念ながら不合格だった」
シャーロック・ホームズ
「なるほど。同じ試験を受け、異なる結果を受け取ったわけだね」
ワトソン
「合格した人は大喜びだ。仕事の合間に勉強を続け、ようやく報われたと言っている。一方、不合格だった人は、もう一年頑張る気力が残っていないそうだ」
ホームズ
「どちらの気持ちも理解できる。技術士二次試験は、簡単な試験ではない。受験生の多くは、第一線で働く社会人技術者だ。仕事や家庭の制約の中で勉強を続けてきたのだから、結果に強い感情を抱くのは当然だ」
ワトソン
「不合格だった人には、どんな言葉をかければよいのだろう。『来年こそ頑張ろう』と言えばよいのか?」
ホームズ
「ワトソン君、それはあまりにも簡単な言葉だ」
ワトソン
「では、どうすればよい?」
ホームズ
「まず、結果を受け止めることだ。そして、次の行動を考える。ただし、合格者と不合格者では、取るべき行動が違う」
ワトソン
「合格者は口頭試験、不合格者は再受験の準備だな」
ホームズ
「その通りだ。しかし、両者には共通点がある。合格発表を終点と考える者は止まり、次の課題を見つける者は前へ進むということだ」
ワトソン
「今日のテーマは、合格発表後の行動というわけだな」
ホームズ
「そうだ。結果を変えることはできない。しかし、結果を受け取った後の行動は、自分で決められるのだよ」
第1章:筆記合格者は、まだ技術士ではない
ワトソン
「まず、筆記試験に合格した人から考えよう。厳しい筆記試験を突破したのだから、十分に喜んでよいだろう?」
ホームズ
「もちろんだ。筆記合格は大きな成果だ。本人の努力だけでなく、家族や職場の協力もあったかもしれない。喜び、感謝する時間は必要だ」
ワトソン
「ならば、しばらく休んでもよいのではないか?」
ホームズ
「休息は必要だ。しかし、次の試験を忘れてはいけない。筆記合格は技術士としての最終合格ではない」
ワトソン
「口頭試験が残っているな」
ホームズ
「そうだ。口頭試験では、受験生自身の業務経験や技術的判断について、質問に答える必要がある」
ワトソン
「筆記に合格できるほどの技術者なら、自分の仕事について説明するのは簡単ではないか?」
ホームズ
「そこが危険だ。優秀な技術者であっても、自分の経験をコンピテンシーに沿って説明できるとは限らない」
ワトソン
「自分の仕事なのに?」
ホームズ
「日常業務では、関係者が背景を共有している。専門用語も通じる。しかし、口頭試験では、自分の判断を初めて聞く相手に説明しなければならない」
ワトソン
「なるほど。仕事ができることと、その仕事を説明できることは違うのだな」
ホームズ
「その通りだ。さらに、自分の成果だけでなく、制約条件、代替案、リスク、技術者倫理について問われる場合もある」
ワトソン
「筆記合格後も準備が必要なのだな」
ホームズ
「そうだ。合格通知を確認したら、まず口頭試験の日程と評価項目を確認する。そして、具体的な準備を始めるべきだ」
第2章:口頭試験に進む人が最初に確認すべきもの
ワトソン
「では、口頭試験の準備は何から始めればよい?」
ホームズ
「受験申込書、業務経歴、業務内容の詳細、筆記答案、コンピテンシーだ」
ワトソン
「ずいぶん多いな」
ホームズ
「しかし、すべて必要な準備だ。特に業務内容の詳細は、自分の技術的判断を説明するための重要な資料になる」
ワトソン
「どのような点を整理するのだ?」
ホームズ
「その業務で何が問題だったのか。どのような課題を設定したのか。自分は何を担当したのか。どのような解決策を選び、何を評価したのか。そこを明確にする」
ワトソン
「単なる業務紹介では足りないのだな」
ホームズ
「そうだ。例えば、『設備改善により生産性を向上させた』だけでは弱い」
ワトソン
「なぜだ?」
ホームズ
「誰が何を判断したか分からないからだ。口頭試験では、組織の成果と本人の技術的貢献を区別して説明する必要がある」
ワトソン
「筆記答案の確認も必要なのか?」
ホームズ
「そうだ。自分が何を課題とし、どのような解決策を提案したのかを整理する。ただし、正確に再現できない部分を、実際に書いたこととして扱ってはいけない」
ワトソン
「コンピテンシーについてはどうだ?」
ホームズ
「定義の暗記だけでは足りない。自分の実務経験の中で、マネジメント、評価、コミュニケーション、リーダーシップ、技術者倫理、継続研さんをどのように発揮したかを説明する」
ワトソン
「想定質問を丸暗記すればよいのではないか?」
ホームズ
「それも危険だ。質問の表現が変わっただけで答えられなくなる。必要なのは、判断の根拠を理解し、自分の言葉で説明できることだ」
ワトソン
「合格した人も、すぐ次の準備に進む必要があるのだな」
ホームズ
「その通りだ」
第3章:不合格だった人は、すぐに来年の受験を決める必要はない
ワトソン
「次は、不合格だった人の話だ。こちらは簡単ではないな」
ホームズ
「そうだ。何か月も勉強して不合格となれば、落胆するのは当然だ。特に、仕事でも責任ある立場にいる技術者にとって、自分の能力を否定されたように感じることもあるだろう」
ワトソン
「だから、『来年も頑張れ』とは簡単に言えないのだな」
ホームズ
「その通りだ。再受験には時間も費用も必要だ。家庭や仕事への影響もある。本人が続けるかどうかを判断しなければならない」
ワトソン
「では、合格発表の日には何をすればよい?」
ホームズ
「まず、結果を正確に確認することだ。そのうえで、受験番号や成績通知など、今後の確認に必要な情報を整理する」
ワトソン
「すぐに新しい参考書を買う必要はないのか?」
ホームズ
「ない。まして、感情的になって通信講座へ申し込む必要もない」
ワトソン
「では、再受験するかどうかは後で決めればよいのだな」
ホームズ
「そうだ。数日考える時間が必要な人もいるだろう。ただし、結果から目を背け続けてはいけない」
ワトソン
「そこは厳しいな」
ホームズ
「厳しいが、技術者なら理解できるはずだ。設備が故障したとき、原因を調べずに『運が悪かった』で済ませるかね?」
ワトソン
「いや。故障原因を分析し、再発防止策を考える」
ホームズ
「答案も同じだ。不合格になった原因を考えなければ、次の対策は決められない」
第4章:不合格の原因を、勉強時間だけで説明してはいけない
ワトソン
「不合格となった受験生は、『もっと勉強しておけばよかった』と考えることが多いだろうな」
ホームズ
「自然な反応だ。しかし、それだけでは原因分析にならない」
ワトソン
「勉強時間が不足していた可能性もあるだろう?」
ホームズ
「もちろんだ。だが、勉強時間が不足していたことと、答案のどこが悪かったかは別問題だ」
ワトソン
「では、どこを見る?」
ホームズ
「設問の要求事項に答えていたか。課題を正しく抽出できたか。解決策に専門的な具体性があったか。リスクと対策が論理的につながっていたか。そして、文章が正確で分かりやすかったか」
ワトソン
「以前話した、不合格答案に共通する五つの欠陥だな」
ホームズ
「そうだ。特に注意すべきは、知識があるのに設問へ正しく答えていない答案だ」
ワトソン
「例えば?」
ホームズ
「課題を三つ抽出する設問に対して、施策を三つ並べる。解決策を問われているのに、『DXを推進する』『連携を強化する』という一般論で終わる。新たなリスクを問われているのに、最初の課題を繰り返す」
ワトソン
「いくら勉強していても、それでは点数が伸びにくい」
ホームズ
「その通りだ。受験生が来年変えるべきなのは、勉強時間だけではない。答案の作り方そのものかもしれない」
ワトソン
「まずは今年の答案を思い出し、問題文と照合する必要があるのだな」
ホームズ
「そうだ。記憶が不確かな部分は推測として区別し、確認できる範囲で検証する。それが合理的な敗因分析の第一歩だ」
第5章:A評価答案とB評価答案の違いを理解しているか?
ワトソン
「不合格だった人は、A評価答案を読んで勉強し直すべきなのだろうか?」
ホームズ
「有効な方法の一つだ。しかし、A評価答案を読むだけでは足りない」
ワトソン
「なぜだ?」
ホームズ
「A評価答案がなぜ評価されるのかを理解しなければ、自分の答案に応用できないからだ」
ワトソン
「良い答案を暗記しても駄目なのだな」
ホームズ
「そうだ。問題文は毎年変わる。過去問の解答を覚えても、出題条件が変わればそのまま使えるとは限らない」
ワトソン
「では、A評価答案のどこを見る?」
ホームズ
「問題文の要求事項への対応、課題設定の妥当性、解決策の具体性、リスクの考え方、文章の明確さだ」
ワトソン
「A評価答案なら、すべて優れているのではないか?」
ホームズ
「そうとは限らない。A評価は満点ではない。合格水準に達した答案でも、改善できる部分はある」
ワトソン
「だから、良いところだけでなく、悪いところも分析する必要があるのだな」
ホームズ
「その通りだ。さらに、別の問題で同じ考え方を使えるようにすることが重要だ」
ワトソン
「単なる模範解答集では、それが難しい場合もあるな」
ホームズ
「そうだ。だから過去問を学ぶときには、答案に至る思考過程まで分析する必要がある」
第6章:独学を続けるか、通信講座を利用するか
ワトソン
「不合格だった人の中には、来年も独学で頑張るか、通信講座を利用するか悩んでいる人も多いだろうな」
ホームズ
「当然だ。しかし、独学が悪いわけではない。独学で合格する技術者もいる」
ワトソン
「では、通信講座を使うべき人は?」
ホームズ
「自分の答案の欠点を客観的に発見できない人だ。設問に答えたつもり、課題を書いたつもり、リスクを評価したつもり。その状態から抜け出せないなら、第三者の評価が必要になる場合がある」
ワトソン
「添削を受ければよいのか?」
ホームズ
「添削は有効だ。しかし、添削を受けるだけでは十分ではない。指摘された原因を理解し、答案を書き直す必要がある」
ワトソン
「質問できる環境も重要だな」
ホームズ
「そうだ。なぜ課題が不適切なのか。なぜ解決策が抽象的なのか。どうすれば別の問題へ応用できるのか。そうした疑問を解消できる環境は役立つ」
ワトソン
「ただし、通信講座に申し込めば合格するわけではない」
ホームズ
「当然だ。どのような講座でも、本人が考え、書き、修正しなければ合格には近づかない」
ワトソン
「自分に必要な支援を見極めることが先なのだな」
ホームズ
「その通りだ。合格発表の日に焦って契約する必要はない。自分の弱点と講座の内容を比較して判断するべきだ」
第7章:令和9年度の勉強は、去年と何を変えるべきか?
ワトソン
「では、来年の再受験を決めた人は、具体的に何を変えればよい?」
ホームズ
「まず、学習の目的を変えることだ。過去問を何年分解いたかではなく、過去問から何を学んだかを重視する」
ワトソン
「過去問の使い方を変えるわけだな」
ホームズ
「そうだ。問題文の要求事項を分析し、答案骨子を作る。そしてA評価答案と比較し、良い点と改善点を調べる。さらに、別の問題へ応用する」
ワトソン
「専門知識の勉強はどうする?」
ホームズ
「必要だ。しかし、単なる暗記では足りない。キーワードの意味を理解し、その技術がどの課題に使えるかを考える必要がある」
ワトソン
「前日の『解法のテクニック』と『キーワード解説集』の話につながるな」
ホームズ
「その通りだ。令和9年度のロックオン講座では、過去4年分の問題を分析した『解法のテクニック』と『キーワード解説集』を組み合わせた教材を整備している」
ワトソン
「それぞれ、どのような役割があるのだ?」
ホームズ
「キーワード解説集は、専門知識を整理するための『知識の地図』だ。解法のテクニックは、その知識を答案に変える考え方を学ぶ教材だ」
ワトソン
「どちらか一方だけでは足りないのだな」
ホームズ
「そうだ。知識だけでは答案にならない。答案の構成方法だけを知っていても、専門知識が不足していれば具体的な解決策は書けない」
ワトソン
「両方を学び、実際に書く必要があるわけだ」
ホームズ
「その通りだ。再受験者に必要なのは、前年と同じ学習を繰り返すことではない。自分の欠点に対応した学習方法へ変えることなのだ」
第8章:合格発表の直後に、すべてを決めなくてもよい
ワトソン
「ホームズ、ここまで聞くと、合格者も不合格者も、すぐ次の行動を取らなければならないように思える」
ホームズ
「その通りだ。ただし、すぐ行動することと、すべてを即決することは違う」
ワトソン
「どういうことだ?」
ホームズ
「筆記合格者は、口頭試験までの期間が限られている。だから、日程確認と準備を早く始める必要がある」
ワトソン
「不合格者は?」
ホームズ
「再受験するかどうかを、合格発表当日に決める必要はない。しかし、結果を受け止め、何が不足していたのかを調べることは始められる」
ワトソン
「来年受験するかどうかは、仕事や家庭の事情も踏まえて判断するわけだな」
ホームズ
「そうだ。受験生の多くは、現場の第一線で働いている。仕事に責任があり、家庭や子育て、介護などの負担を抱える人もいる」
ワトソン
「時間に余裕がある人ばかりではない」
ホームズ
「その通りだ。だから、安易な精神論で『来年も頑張れ』と言うべきではない。再受験には、時間、費用、体力、家族の協力が必要だ」
ワトソン
「それでも、再受験を決めたなら、現実を受け止めて計画を立てる必要があるな」
ホームズ
「そうだ。制約条件を無視した学習計画は破綻する。技術者なら、使える時間と必要な作業量を把握し、実行可能な計画を立てるべきだ」
ワトソン
「口頭試験に進む人も、再受験する人も、時間の使い方が重要なのだな」
ホームズ
「その通りだ。次の行動を早く始めることは重要だ。しかし、焦って間違った行動を選んではいけない」
第9章:合格発表は、技術者としての姿勢が表れる日でもある
ワトソン
「ホームズ、合格者と不合格者には、これほど大きな違いがある。それでも共通するものがあるのか?」
ホームズ
「ある。自分の現状を正しく把握し、次の課題に取り組む姿勢だ」
ワトソン
「合格者は口頭試験、不合格者は敗因分析ということか」
ホームズ
「そうだ。そして、どちらにも技術者としての考え方が必要になる」
ワトソン
「技術者としての考え方?」
ホームズ
「事実を確認する。課題を明確にする。制約条件を把握する。解決策を検討する。実行し、結果を評価する。この一連の行動だ」
ワトソン
「なるほど。技術士二次試験で問われる問題解決能力そのものだな」
ホームズ
「その通りだ。合格発表の日に結果だけを見て終わるのではなく、そこから次の行動を考える。これは実務でも必要な姿勢だ」
ワトソン
「不合格だった人も、そこで成長が止まるわけではないのだな」
ホームズ
「もちろんだ。不合格は、技術者としてのすべての能力を否定するものではない。しかし、今回の試験で合格基準に達しなかったという事実は受け止めなければならない」
ワトソン
「そこを曖昧にしてはいけないのだな」
ホームズ
「そうだ。現実を直視するからこそ、改善策を考えられる。技術者は、都合の悪いデータを無視してはならない」
エピローグ:合格発表は終点ではなく、分岐点である
~夕方になり、ロンドンの雨は静かにやんだ。
暖炉の火が小さく揺れている。
ワトソン博士は、二通の手紙をもう一度読み返した。~
ワトソン
「ホームズ、今日の話でよく分かった。合格した人には口頭試験が待っている。不合格だった人には、再受験するかどうかという難しい判断が待っている」
ホームズ
「その通りだ。どちらも、合格発表で物語が終わるわけではない」
ワトソン
「しかし、結果を受け取った直後の気持ちは大きく違うだろうな」
ホームズ
「当然だ。合格した人には喜びがある。不合格だった人には悔しさがある。そこを無理に同じように扱う必要はない」
ワトソン
「それでも、次の行動が重要なのだな」
ホームズ
「そうだ。合格者は、喜びに浸りすぎず口頭試験の準備を始める。不合格者は、必要な時間を取って結果を受け止め、その後に答案の欠点を調べる」
ワトソン
「そして、来年の受験を決めた人は、去年と同じ勉強を繰り返さないようにする」
ホームズ
「その通りだ。特に再受験者は、勉強量を増やす前に、勉強の方向を確認すべきだ」
ワトソン
「技術士二次試験は、本当に厳しい試験だな」
ホームズ
「厳しい。そこを誤魔化してはいけない。専門知識だけでなく、問題解決能力、評価能力、倫理観、コミュニケーション能力が問われるからだ」
ワトソン
「技術士法第1条は、科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的としている」
ホームズ
「そうだ。その目的を担う技術者には、技術的判断を行い、その根拠を説明し、結果に責任を持つ姿勢が求められる」
ワトソン
「だからこそ、合格することには意味があるのだな」
ホームズ
「その通りだ。しかし、資格を取得することだけを目的にしてはいけない。技術士として社会に何を提供できるか。それを考えることも重要だ」
ワトソン
「では、今日、合格発表を確認した受験生に最後の言葉を頼む」
ホームズ
「筆記試験に合格した諸君、まずはおめでとう。努力の成果を喜びたまえ。しかし、技術士になるための最後の関門はまだ残っている。今日から口頭試験の準備を始めることだ。
そして、不合格だった諸君。悔しいだろう。納得できない部分もあるかもしれない。しかし、その結果から目を背けてはいけない。
今年の答案を見直したまえ。何が不足していたのかを調べ、来年の受験をどうするか判断するのだ。
合格発表は終点ではない。次の行動を選ぶ分岐点である。
合格した者も、不合格だった者も、今日という日を次の一歩につなげたまえ。
技術者の価値は、結果を受け取った瞬間だけで決まるのではない。その結果にどう向き合い、次に何をするかにも表れるのだよ」
まとめ
技術士二次試験の合格発表後、受験生は筆記合格者と不合格者に分かれる。しかし、どちらにとっても、合格発表は終点ではなく、次の行動を選ぶ分岐点である。
筆記合格者は、口頭試験に向けた準備を速やかに始める必要がある。受験申込書、業務経歴、業務内容の詳細、筆記答案、コンピテンシーを確認し、自分の技術的判断を説明できるようにすることが重要である。
一方、不合格だった人は、すぐに再受験を決める必要はない。しかし、不合格の原因を分析しなければ、次の対策は立てられない。
特に、設問の読み違い、課題抽出の粗さ、解決策の一般論、リスクのずれ、文章の不明確さなど、答案の欠点を確認する必要がある。
再受験を決めた場合には、前年と同じ勉強方法を繰り返すのではなく、知識の整理と答案化能力の向上を組み合わせた学習へ変えることが重要である。
独学を続けるか、通信講座を利用するかは、自分の弱点と必要な支援を把握したうえで判断すればよい。
合格発表後に差がつくのは、結果を受け取った後、何を改善し、どのように行動するかである。
技術士二次試験は厳しい。しかし、その厳しさには意味がある。技術士が科学技術の向上と国民経済の発展に資する役割を担う以上、技術的判断を行い、その結果に責任を持つ能力が求められる。
合格者も不合格者も、今日という日を次の一歩につなげることが重要である。

私(匠)は『日本シャーロック・ホームズ・クラブ』の正式会員です。
「日本シャーロック・ホームズ・クラブ(JSHC)」は、1977年に設立された日本最大級のシャーロック・ホームズ愛好家(シャーロキアン)の親睦団体です。全国に約700名の会員を擁し、専門的な研究からファンの交流まで幅広い活動を行っています。
【主な活動と特徴】
・イベントの開催: 毎年春と秋の「全国大会」のほか、東京や軽井沢でのセミナー、月例会などを開催しています。
・出版物の発行: 機関誌『ホームズの世界』や研究書の出版、関連事典の制作協力などを行っています。
・入会のしやすさ: 論文の提出義務などはなく、ホームズを愛する気持ちがあれば誰でも気軽に参加できるウェルカムな雰囲気のクラブです。







