社会人が技術士になるために必要な勉強時間とは?

勉強時間

勉強時間を確保する方法4選

技術士二次試験の合格率は、毎年わずか10%程度と非常に難易度の高い試験です。しかし、そうは言っても、技術士二次試験は未踏峰の山を登るような試験ではありません。時間をかけて正しい対策を行っていければ、合格を勝ち取ることは可能です。
レベルの高い技術士二次試験ですが、ある一定の実務経験などを積まないと受験資格が得られない試験です。そのため、学生さんが受験する試験ではなく、社会人が受験します。
しかし、ただでさえ仕事やプライベートに忙しい社会人の皆さん。技術士二次試験の勉強時間を作り出せずに、合格から遠のいてしまう方が多いことも事実になります。
今回は、技術士を目指す皆さんに向けて、「社会人が技術士になるために必要な勉強時間」や「勉強時間を確保する方法」についてご紹介していきたいと思います。

業務経験

技術士になるために必要な勉強とは

技術士になるためには、一次試験に合格した後に二次試験に合格する必要があります。(JABEE認定校出身は別)
それでは、それぞれの試験に合格するために必要な勉強とは、どのようなものなのでしょうか。

一次試験合格に必要な勉強

技術士一次試験では、筆記試験を通じて基本的な知識が問われます。試験は、「基礎科目」「適正科目」「専門科目」の3つの科目から構成されていて、五肢択一式のマークシート方式で行われます。
試験時間は、基礎科目と適性科目がそれぞれ1時間ずつ、発展科目が2時間と決められていて、すべてが1日で行われます。さらに、配点も科目によって異なり、基礎科目と適正科目がそれぞれ15点満点、専門科目が50点満点となっています。
合否基準は、それぞれの科目で50%以上の得点となります。試験の内容は大学で学習する程度のレベルとなり、大学や大学院在学中に一次試験を受験して合格する人も存在します。
二次試験に比べると難易度は低いのですが、出題範囲が非常に広くなります。いずれにしても、時間をかけて十分な量の学習を行わないと合格は困難です。
一般的に、この一次試験に合格して修習技術者になった人は、一定の実務経験を積むことで二次試験を受験することができます。

技術士試験とはどんな試験か

二次試験合格に必要な勉強

二次試験を受験するには、指定された教育課程の修了者以外は、技術士第一次試験に合格していることが必要となります。二次試験は、論文と口頭試験の2本立です。
一次試験では5択の問題で基本的な知識が問われますが、二次試験では知識と実践に基づいた応用力や判断力も求められます。
筆記試験では課題解決能力や応用能力などが重視され、口頭試験では態度や話し方を含めて、マネジメント能力やリーダーシップ性なども問われます。
二次試験の筆記試験は21の技術部門ごとに実施され、「必須科目」及び「選択科目」の2科目について行われます。配点は「必須科目」が40点満点、「選択科目」が合計60点となり、各60%以上の得点で合格となります。
部門の中の「総合技術監理部門」だけは、必須科目が「択一式及び記述式」になります。しかし、それ以外の試験は、すべて論文形式の記述試験なのです(6~7年毎に変更もあります)。
二次試験は、技術士となるのに必要な専門的学識及び高等の専門的応用能力を有するかどうかを判定できるような高度な内容になります。各部門とも、合格率は10%前後となり、一次試験に比べても段違いの高レベルになっています。
さらに、試験時間も必須科目が2時間、選択科目が3時間30分と、合計で5時間30分という長丁場になります。これを1日で行うのですから、合格を勝ち取るためには、集中力と持久力もそして体力や腕の筋肉も必要不可欠になってきます。
武漢で発症したコロナウイルス感染が流行る以前、会場を借りた模擬試験を行っていました。試験の後半になると、受講者さんの一部に明らかな疲労の色が見えてきます。
そんな解答者さんの解答を後で見ると、ほとんどの場合、論理の飛躍や雑な説明が見えます。
つまり、疲労によって思考能力が落ちるのです。1日に9枚の解答を書くのは大変ですが、それを乗り切る体力は求められるのです。

技術士試験に合格するための勉強時間とは

技術士の資格取得を目指して勉強しようとしている人や、すでに勉強を始めている人が、気になってくることとして、「合格に必要な勉強時間」があるのではないでしょうか。
合格するために必要な勉強時間については、その人の基礎知識や実務経験、さらに勉強方法などによって大きく変わることが現実です。しかし、大まかな勉強時間については、ぜひとも知りたいところですよね。
受講希望の方の質問で、「どれくらいの勉強時間が必要ですか?」は、定番の質問です。

技術士一次試験の勉強時間とは

もともとの基礎知識や実務経験の長さにもよりますが、一次試験合格に求められる勉強時間の目安は、200時間~500時間程度だと言われています。一次試験は知識を問う択一式の試験なので、勉強時間をある程度確保することができれば、合格に必要な知識はインプットできると思われます。言い換えると、暗記力勝負の試験です。
ただし、二次試験よりも難易度が低いとはいえ、一次試験でも約50%の受験者は不合格になっています。3つの科目についてまんべんなく勉強する必要があり、時間をかけた対策は不可欠だと認識しておきましょう。
私の場合で言うと、およそ4~5ヶ月の時間を掛けた対策でした。

技術士二次試験の勉強時間とは

二次試験の勉強時間についてですが、こちらも必要な勉強時間には個人差が大きくなります。しかし、一般的な勉強時間としては500時間~600時間程度が目安であるといえます。
筆記試験と口頭試験の勉強時間の割合は、8:2くらいで考えておいてください。
技術士二次試験の筆記試験は、毎年7月に行われます。技術士二次試験の筆記試験日は決まっていますが、二次試験対策の勉強をスタートする時期は自分で決めることになります。仮に、筆記試験の対策に必要な時間を600時間、12ヶ月の準備期間があったとすると、1ヶ月あたりの学習時間は約50時間、1日あたり約1.7時間となります。1日あたり1.7時間の勉強時間を確保することは、忙しい社会人にとって難しいことかもしれませんが、非現実的なことではありません。1週間なら12時間弱です。
しかし、筆記試験の勉強期間は、長ければ長いほどよいというものではありません。かえって短期間に集中して行う方が、高い効果を発揮することが多くなります。準備期間が短くなればなるほど、1日あたりの勉強時間はさらに多くなっていきます。
また、そして口頭試験は、筆記試験に合格しないと受験することができません。筆記試験の合格発表から口頭試験の日までは、短い人ですと一か月程度しかありません。この短い期間に、30~60時間の勉強時間を確保することになるのです。

勉強時間を確保する方法とは

前述のとおり、技術士になるためには多くの勉強時間を必要とします。一次試験合格に必要な学習時間を300時間、学習期間半年と設定すると、1日あたりの勉強時間は約1.6時間になります。
さらに、二次試験の筆記試験合格に必要な学習時間を600時間、学習期間8ケ月と設定すると、1日あたりの勉強時間は約2.5時間になります。1週間なら17.5時間。
仕事のある平日にこの時間の確保が現実的でない場合、月~金の平日には毎日1.5時間、土日はそれぞれ5時間ずつの学習時間を確保する必要が出てきます。これを8ヶ月ですから、大変なことではありますね。

試験勉強疲れ

勉強時間を捻出する方法4選

技術士になるためには、多くの勉強時間を必要とします。大学受験や大学院進学する際にも、1日10時間以上などという勉強を行っていた人もいるでしょう。
しかしながら、社会人になると、仕事が第一です。あくまでも、社会人の本分は仕事になります。
さらに、家庭を持っていれば、家庭の優先順位は仕事に次いで第二位になります。
すると、勉強時間の優先順位は、第三位になってしまうのです。
しかし、学生の時と違って、自分の思い通りに使える時間がふんだんにある訳ではありません。自分から勉強する時間を作り出す努力をしないと、合格するために必要な勉強時間を確保できるはずがありません。その膨大な勉強時間を捻出するためには、日常生活において、いくつかの工夫が必要になります。

方法① 隙間時間を上手に使う

なんとなくムダに過ごしてきた隙間時間を利用することで、勉強時間を確保することができます。
どんなに忙しい人であっても、自分の1日を振り返ってみると、10分や5分といった隙間時間が1日のなかで何度もあるはずです。この時間を活用できれば、かなりの量の勉強をすることができます。
さらに、記憶を定着させるためにはくり返しが不可欠ですが、1日の中に何度もある隙間時間を利用することで、くり返しがしやすくなります。
ただし、隙間時間をフルに活用するためには、気をつけるべきポイントがあります。

・勉強できる用意を常にしておく
隙間時間は短い時間であり、いつ発生するかが分かりません。いつ隙間時間ができてもすぐに勉強を始められるように、勉強できる準備は常にしておくようにしましょう。
・暗記中心の勉強にして問題は解かない
隙間時間は短いので、問題を解いていても中途半端に終わってしまう可能性が高くなります。そのようなことにならないように、暗記を中心とした勉強をするようにしましょう。

方法② 朝の時間を活用する

「朝活」という言葉がよく知られるようになっていますが、朝に勉強をすることにはメリットがたくさんあります。

・集中力がアップする
一日の間に集められた情報は脳の海馬という場所に保管され、寝ている間に情報が取捨選択されます。朝は捨てられた記憶の分の空きスペースができているので、記憶が定着しやすくなります。
・ルーティン化させやすい
仕事が終わった夜の時間帯に勉強時間を確保する場合、残業や出張などがあるとリズムが乱れてしまいます。しかし、朝ならば、どのような状況下でも、同じ時刻に勉強時間を確保できます。
・生活リズムが整う
朝活をするために早起きすることで、生活が規則的になり生活リズムが整います。すると、体調管理もしやすくなり、いつでも万全の体調で勉強をすることができるようになります。
さらに、ご家庭がある場合は、家族との時間も確保したいものです。早朝の時間帯ならば、家族団らんの時間を犠牲にせずとも、勉強時間を確保できるというメリットもあるのです。

試験勉強

方法③ 娯楽の時間を我慢する

アルコールによって、1日のストレスを解消するという人も多いことでしょう。
しかし、アルコールの摂取によって、勉強時間を確保することが難しくなることは紛れもない事実です。飲み会に参加することが、勉強することの邪魔のように考えられがちです。
しかし、日々の晩酌の方が継続的な分、問題点とすべきポイントになります。また、アルコール以外にもスポーツジムに通ったり、オンラインゲームを楽しんだり、娯楽の形は人それぞれです。娯楽はストレスを解消する最適な方法として考えられていますが、人間が生きる上で絶対に必要なものではありません。
技術士になるという目的を達成するためならば、その勉強時間を確保することはストレスにはならないはずです。
技術士になるための勉強をする期間は、一生ではありません。
勉強をしている間は、娯楽を極力我慢して、合格するために十分な勉強時間を確保するようにしましょう。

方法④ モチベーションを向上させる

社会人が勉強時間を捻出するには、モチベーションを向上させることが必要になります。忙しい社会人が娯楽の時間を犠牲にしてまでも勉強時間を確保することは、人並みの努力では実現させることができません。
しかし、実現可能な目標を設定することによって、モチベーションは向上させることが可能になります。
まずは、達成したい目標を明確にしましょう。
目標と、その目標を達成する具体的な手段がわかれば、必要な勉強時間を把握することができるようになります。そして、目標を設定する際には、次のようなことがポイントになります。

・目標達成までの期間は長くしすぎない
目標を達成する期間が長ければ、1日あたりの勉強時間は短くなります。しかし、期間を長くしすぎると、覚えたことを忘れやすくなります。現実的に達成可能な最短の期間を設定して、集中した学習を行うことが、合格への近道になります。
・逆算して計画を立てる
スタート日からの1日の勉強時間を決めるのではなく、目標達成日である試験日から逆算した、具体的な計画を立てるようにしましょう。その際には、さらに目標を細かく設定して、短期間での達成感を実感できるようにすることが重要です。

まとめ

合格のためには、自分に厳しくすることが必要と分かってはいるでしょう。
しかし、独学での勉強は、ついつい甘えた気持ちが出てしまうものです。そのような時には、添削を受けられる通信教育の受講もおすすめです。
叱咤激励してくれる存在があることで、モチベーションも向上し、合格へと近づくことができるようになります。
この記事を参考にして十分な勉強時間を確保できるようになったら、その時間を最大限に活かせるように、早めにLock-On:二次試験講座通信講座の受講に切り替えることをおすすめします。(と少し宣伝します!)

関連記事